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 2024年9月 聖句のお話 

 

 みなさんは一日の中で笑うことはどれほどあるでしょうか。ある会社が行った実験で、子どもたちは一日の中で平均400回ほど笑うそうです。こども園の子どもたちを見ていますと、確かによく笑っています。時には泣いたり、怒ったりもしますが、大きな部分では笑い声が絶えないと言っても過言ではないかと思います。お友だちと一緒に遊んで楽しい、おいしいものを食べて幸せ、お友だちが笑っているから嬉しい、子どもたちはそんなふうにたくさん笑って過ごしています。笑うことで自分以外の人とも一緒に笑いあうためにどうすればいいのかを考える力が育まれていくのだと思います。

 今月の聖句は、ローマで投獄されていたパウロというイエスさまの弟子の一人が、獄中にいながらも喜ぶこと、つまり笑うことを大切にしましょうと書いた手紙の一文です。「イエスさまは救い主ではなかったのか、どうしてこんなに生活するのが苦しいのだろう」と思うようなことがイエスさまを信じる人たちに起こっていました。そうするとイエスさまを信じることをやめてしまう人たちがいたのです。その人たちに、パウロは、「そんなことはない、いつもイエスさま、神さまが一緒にいてくださる、だから悲しまず、苦しまず、共に喜び合おう、笑いあおう」と、自分自身も苦しい状況にいるにも関わらず、イエスさまを信じることで与えられる喜びを、大切さを伝えたのです。

  毎日を笑いながら、喜びながら過ごしたいと誰もが願います。しかし、それがかなわないときもあると思います。ですが、そのような中でも、本当の喜びを与えてくださる方である神さま、イエスさまを見つめることが大切だと聖書は教えてくれます。その教えを考えながら、子どもたちと一緒に笑顔で、喜びつつ、過ごしていきたいと思います。

 

 

 

宗教主任 山本 孝根